革靴ケアの鍵、ペネトレイトブラシの正しい手入れ方
「おしゃれは足元から」とはよく言われる言葉ですね。
実際に、靴はその人の立ち位置や社会的な地位を表すとも考えられています。
特に人と接する仕事をしている方にとっては、髪型や服装と同様に、靴にも気を使うことが大切です。
そのため、新社会人には靴のケア用品をプレゼントすることもあります。
革靴をきれいに保つためには、靴ブラシが欠かせません。
中でもペネトレイトブラシは、クリームが毛先に溜まって硬くなることがあります。
このブラシをどう扱うべきか、洗うべきか、それとも使い心地によっては新しいものに替えた方が良いのか、迷うところです。
特にプレゼントとしてもらったペネトレイトブラシは、できるだけ長く、大切に使いたいものです。
そんなわけで、ペネトレイトブラシのお手入れ方法について詳しく調べてみました。
Contents
ペネトレイトブラシの洗い方とメンテナンスの大切さ
ペネトレイトブラシを安心して洗える方法についてお伝えします。
実際、適切な洗い方を実践することでブラシを長持ちさせ、革製品へのダメージも抑えることが可能です。
ここでは、ペネトレイトブラシを構成する素材、洗う理由と適切な頻度、そして洗ってはいけないブラシの種類について説明します。
ペネトレイトブラシの素材
ペネトレイトブラシの毛は、天然の豚毛や馬毛が使われています。
これらの毛は、異なる種類の革製品を手入れするのに適しており、豚毛は滑らかなレザー、馬毛は柔らかいレザーに適しているとされます。
この特徴から、革製品の手入れには豚毛製のブラシが好まれます。
洗う理由と頻度
ペネトレイトブラシを使ってクリームを塗ると、使い続けるうちにブラシにクリームが溜まり毛先が固まります。
これは、毛筆が墨で固まるのと同じで、クリームを均等に塗るのが難しくなります。
ブラシを洗うタイミングは、毛先が固まり始めたり、使いにくくなったりした時です。
毎回洗う必要はありませんが、使い心地に合わせて洗うのが良いでしょう。
さらに、色移りを避けるためにクリームの色ごとにブラシを分けることが推奨されています。
同じ色か似た色のクリームなら、洗わずに使い続けても大丈夫です。
ただし、クリームの色を変えたい場合は、ブラシの洗浄が推奨されます。
靴ブラシの洗い方についての注意事項
これまでにペネトレイトブラシの洗い方をご紹介してきましたが、洗ってはいけない靴ブラシもあることをお伝えします。
特に、クリームをなじませる用の大きなブラシや、最後に光沢を出すためのブラシは、洗うことを避けるべきです。
クリームをなじませるブラシは、ペネトレイトブラシのように直接クリームを拾うわけではありません。
そのため、余分なクリームが毛先に残って固まることがなく、長く使うことでブラシがクリームと馴染み、自然な輝きを革に与えます。
また、仕上げに使うブラシは、通常より柔らかい山羊毛を使用していることが多いです。
この柔らかい毛を保つためには、洗わずに使い続けることが大事です。
洗うとその柔らかさが損なわれる可能性があるため、使用後はそのまま保管することをお勧めします。
ペネトレイトブラシの洗い方と保管のコツ
ペネトレイトブラシを長持ちさせるための洗浄と保管方法をご紹介します。
【洗浄に必要なもの】
- 40度程度のぬるま湯
- 洗面器または洗面台
- 靴ワックスの蓋や小皿
- 家庭用の中性洗剤
【洗い方】
- 洗面器に40度のぬるま湯を用意します。
- 靴ワックスの蓋でぬるま湯を少しすくいます。
- 1滴の中性洗剤を加えます。
- ペネトレイトブラシを蓋に軽く押し当てながら、円を描くようにして洗います。
- ワックスやクリームが溶け、水が濁るまで洗い続けます。
- 濁った水を捨て、新しいぬるま湯で同じ工程を繰り返します。
- 水が濁らなくなったら、余計な水分を振り払います。
- タオルやティッシュでしっかり水分を拭き取ります。
- ブラシの毛先を上にして風通しの良い場所で陰干しします。
乾燥させることで、毛先が柔らかくなります。
ただし、ブラシの毛部分だけを洗い、木製の持ち手部分を濡らしすぎないようにし、急激な乾燥は避けましょう。
【保管方法】
洗浄後のペネトレイトブラシは、丸みを帯びているため横に置くと転がりやすいです。
ペネトレイトブラシ用のスタンドがあれば、立てて保管でき、色移りや汚れの心配もありません。
スペースに制限がある場合は、乾燥した布をブラシに巻き付けて輪ゴムで固定する方法も有効です。
これは、ブラシを毎回洗わない時の保管にも役立ちます。
ペネトレイトブラシを使った革靴ケアのポイント
イタリアのことわざに「靴はその人の価値を映す」というものがあります。
良い靴は、それを履く人を素敵な場所へと導くとも言われています。
これは、社会的に成功した人々が足元のおしゃれにも気を使っていることを示しています。
ブランド物でなくても、きちんと手入れされた靴は、見た目にも好印象を与えます。
普段はさっとブラッシングするだけで良いですが、月に一度はじっくりと靴を磨くことをお勧めします。
ここでは、ペネトレイトブラシを使った革靴の手入れ方法をご紹介します。
【用意するもの】
- 不要になったTシャツや布
- 柔らかいブラシ(ほこり取り用)
- ペネトレイトブラシ
- 靴用のクリーナー
- 靴クリーム
- 仕上げ用の柔らかいブラシ
- 柔らかい布(例:ネル布)
【手入れの流れ】
- ブラシを使い、靴全体の汚れをつま先からかかとに向けて払い落とします。縫い目やしわ、ヒールなど細かい部分も丁寧にブラッシングしてください。
- クリーナーを布に取り、靴全体に薄く塗布します。シミを防ぐため、直接靴に塗るのではなく布を使用してください。
- クリーナーを塗った後は、きれいな布で靴を拭き、汚れを取り除きます。
- 汚れを落としたら、靴クリームをペネトレイトブラシに少量取って、靴全体に均等に伸ばします。片足あたりの使用量の目安は、お米2~3粒程度です。
- 仕上げ用の柔らかいブラシで、全体にクリームを馴染ませます。
- 最後に、柔らかい布で余分なクリームを拭き取り、表面をサラサラに仕上げればケア完了です。
おすすめのペネトレイトブラシ4選
ペネトレイトブラシを使った靴の手入れの方法やメリットについてこれまでお話ししてきましたが
特に、クリームを塗る際に手を汚さず、細かい部分までしっかりとクリームを塗れる点がペネトレイトブラシの大きな利点です。
今回は、特におすすめの豚毛製ペネトレイトブラシ4種を紹介します。
エム・モゥブレイ ペネトレイトブラシ
エム・モゥブレイは靴ケア業界で広く支持されている高級ブランドで
このブランドのペネトレイトブラシは7cmのコンパクトサイズで細かい部分にもクリームを塗りやすく、余分なクリームも簡単に取り除けます。
価格は440円(税込)と手ごろで、色違いで複数持つこともできます。
販売店舗は、FANS.浅草本店、新橋店、日本橋三越本店、銀座三越、二子玉川高島屋、横浜高島屋、ルクアイーレ大阪、京都伊勢丹などで
楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングでも購入可能です。
コロンブス ジャーマンブラシ
コロンブスは、100年以上の歴史を持つ東京台東区の伝統的なシューケアブランドです。
この6.8cmのジャーマンブラシは、手頃な価格の440円(税込)で、靴の細部や隙間も簡単にケアできます。
伊勢丹や銀座大賀靴工房で購入でき、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングでも取り扱っています。
サフィール アプライブラシ
サフィールはフランスの有名ブランドで、特徴的な四角い形状とくびれた持ち手が塗りやすさと収納の効率を高めています。
東急ハンズやロフトで取り扱っており、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングでも購入できます。
イングリッシュギルド スプレッドブラシ
英国の高級靴メーカーに長年製品を供給しているイングリッシュギルドからは
ビーズリッチクリームの瓶に最適なスプレッドブラシがあります。
私も普段から使用しているのですが、持ち手が長く使いやすいので重宝しています。
このブラシは高さがある瓶にも対応でき、銀座大賀靴工房や東急ハンズで取り扱いがあります。
また、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングでも購入可能です。
まとめ:革靴のお手入れに欠かせないペネトレイトブラシの使い方とメンテナンス方法
ペネトレイトブラシを適切に洗浄することは非常に重要です。
靴クリームがブラシの毛先に溜まり、硬くなることがあるため、定期的な清掃が必要とされています。
これによってブラシを長持ちさせることができ、同時に革靴を傷めることなく綺麗に保つことが可能です。
しかし、全ての靴ブラシが洗うことが推奨されているわけではありません。
特に、仕上げに使うブラシは繰り返し使うことでその品質が高まるため、洗わずにそのまま使い続ける方が良いとされています。
ペネトレイトブラシの毛が固まり始めたら洗うことが一般的で、洗浄には中性洗剤を用い、その後はしっかりと乾燥させることが大切です。
日常的な革靴のケアには、軽くブラッシングするだけでも十分ですが、より徹底したメンテナンスには月に一度のクリーム塗りが推奨されます。
靴の色によってブラシを分けることで色移りを防ぐことも、忘れてはならないポイントです。
ペネトレイトブラシは通販サイトをはじめ、様々な場所で購入することができます。
ペネトレイトブラシを使用することで、クリームの使用量を節約し、美しい仕上がりを得ることができます。
経済的で、細かい作業がしやすくなるので、革靴のメンテナンスには欠かせないアイテムです。
定期的にブラシの状態をチェックし、大切な靴を長く保ちましょう。